石巻へ その3
お坊さんたちによる、開成仮設住宅での傾聴カフェのお手伝いです。
回を重ねるごとに認知度が上がり、開店前から15人くらいおいでになりました。
現地のお坊さんたちのハートフルで真摯な活動のたまものですね。素晴らしい!
主催のガンジーさんやコーさんと「やあやあ、久しぶり」と挨拶して
Café de Monk オープン!

この仮設は石巻市最大なので、カフェも毎回違う集会所で開催されるんですが、
離れた棟からも大勢いらっしゃいます。前にお話しした方とも再会しました。
震災からまもなく一年。
ようやく当時の出来事を話せるようになった方は、
涙ぐみながら生死の境を分けた、避難の状況を話してくれました。
地震のあと、津波が来るまで40分ぐらいあったそうですが、
多くの人が直ぐには避難せずに家の片づけ等をしていたそうで、
結果、大惨事につながったそうです。
「津波の事は知ってたけど、あんなに酷いとは思わなかった」
「避難訓練とは大違いだ」
いま生きていることに感謝はしているけど、亡くなった近隣のかたが、
夜な夜な枕元にきて話しかけるので、ずっと不眠になやまされているそうです。
通り一遍の「そんなことはないですよ、仏教では云々・・・」では解決などできません。
お茶飲みながら一緒に悩みます。
その中で真言宗のお坊さんが、無料配布の腕輪念誦にお加持(念を入れ)をして渡すと
スゴく喜ばれ、たちどころに黒山の人だかりです。
私にもお加持のリクエストがありました(^_^;)
が、方便一番!まねごとしながらウパーヤ勤鈔@お他力となり、
諄々とお話ししました。
直接的ツールを有する自力門に比べて、他力門はなかなか大変だぁ(^_^;)


こちらは津波で家を失った方ですが、家に被害の無かった方と、
震災後の生活格差で地域の絆が壊れ、苦しまれたそうです。
マスコミ報道では助け合いの美談ばかりで語られないことですが、
配給や義捐金の配布をめぐって差別を受け、住み慣れた地域を離れることになったそうです。
仮設は不自由だけど、みんなが同じ思いをしてるから安心できる。
地域も違うけど仲良くなったお友達もいるからうれしい、と話してくれました。
「昨日まで仲良く暮らしてたのにさ、トイレも炊飯器の話もさ、とんでもないっちゃ!な、和尚さん!!」と言えば、
「そりゃ非道い!とんでもないよね!!」と同音で私。
「なんでそんなになるかね、和尚さん?」
「異常事態で身を守るために必死だったんだよ、私たちゃ条件がそろえば何をしでかすか分からないからね」
「そうか、そうだよね。大声で悪口言ってすこし楽になったよ。また会いましょう」
はーい!また会いましょう、お茶飲んでお話しましょう( ^^) _U~~
