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震災から6年

2017/03/22
東日本大震災から6年、先日南相馬にお伺いしてきました。

今回も復興組合の農地復興作業に参加させていただきました。
この日の作業は、草刈をした後の草の焼却作業です。刈った草の放射線量は16ベクレル、
焼却しても問題がない数値にて許可が出たとのことです。
(参考までに野菜は100ベクレル以下は出荷可能とされています)

「香雲さん、今日は暖房付きの作業だよ~」と言われ、
寒さが苦手な私は少しうれしい思いで作業現場へ。
みなさんで一列になり、鍬でまんべんなく草を燃やしていきます。

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暖房付と喜んでいたのも束の間、草が焼ける熱で顔が熱いを通り越して痛いほど。
風の具合で炎が一瞬の隙に大きく燃え盛ったり危険を伴う大変な作業です。


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作業が終わった後は、煙で全身が燻製状態です。毎日みなさん本当にお疲れ様です。
この6年の間、瓦礫の撤去から始まり地道に復興作業を進めておられます。
組合のみなさんは、ほぼ100パーセント仮説住宅から出られ新居を構えられたとのことで、
やっと落ち着いた生活を送ることができるようになったと話してくださいました。



昨年の7月に避難解除となった小高地区の様子です。
避難解除になったものの、戻ってきている方は1割程度だそうです。
お年寄りはやはり住み慣れた家に戻りたいと願う方が多いそうですが、
医療施設が整っていないなど、帰りたくとも帰れない状況は解除から半年がたちましたが変わらずだそうです。

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閑散としている小高の町。




復興組合の方と今年4月に避難解除になる予定の浪江町へ入りました。

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常磐線の浪江駅。避難解除に合わせて小高から浪江までも運転再開が予定されています。





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まだ震災後そのままの状態です。6年前の震災の恐ろしさが蘇ってきました。



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南相馬には全国各地から除染作業等で大勢の方が移住しています。
それらの一部の方が飲食店で無銭飲食や、暴力行為を働くことがあるそうで、
地元の飲食店の方は、治安の悪化に悩まされていると伺いました。


また、農作物についてのお話を伺いました。
風評被害はまだ続いているようですが、復興組合でお世話になっている宝玉さんが
3月7日にご自宅の近所(南相馬市原町区江井)で採取したふきのとうを検査してもらったところ
放射線量は検出されずで、現状を伝えてほしいと、結果データーをお送りくださいました。
地区のセンターに放射線量を検査する機械が設置されており、食品を持ち込みすると数値を測定してもらえるそうです。
Fax 2017-3-10 9;52;57


ご自宅の井戸水からも検出されておらずです。
Fax 2017-3-10 9;52;44




南相馬市が行った市内の野菜の検査結果です。
http://www.city.minamisoma.lg.jp/index.cfm/10,32481,c,html/32481/syuyo142.pdf
安全であるにも関わらず風評被害を苦にして、
自ら命を絶った農家の方々がいらっしゃることを思うと大変悲しくやるせない思いになります。

昨年営業を再開した小高区の浦島鮨さんで復興組合の皆さんとご一緒しました。
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あの日から6年がたち、震災のことが話題になることが少なくなってきているが、
どうか忘れないでほしいと強いメッセージをいただいた今回のご縁でした。

さまざまなの面において全ての方が、安心して暮らすことができる街に戻ることを深くお念じ申し上げます。

                              南無阿弥陀仏   釋 香雲 拝


14:34 東日本大震災関連 | コメント(2) | トラックバック(0)
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