石巻へ、そして多賀城市再訪
石巻は、最大の被災地の一つです。
石巻専修大学の近くにある、
「トゥモロービジネスタウン」に建設された仮設住宅にうかがいました。
ここは、石巻市内でも最大規模の仮設住宅の設置エリアです。

たくさんの仮設住宅が集まっています。

地元のお坊さんが主催する傾聴カフェのお手伝いが眼目です。
素敵な看板ですね~ネーミングも洒落ています。

店名の由来書きです。坊さん(monk)が、「文句」と「悶苦」をともにします。
う~ん!優しい捻りがきいていますね。主催は禅家のお坊さんです。流石!

早速カフェ設営のお手伝いです。
きれい好きで、スポーツは好きだけどブルーワークの苦手なS師が、
まっすぐテントが張れないと愚痴をこぼしていますが…思い通りにならないのが娑婆だよ(^^)

カフェではソフトドリンクやケーキを自由にいただくことができます。
設営完成後、付近の方をお訪ねしてお知らせしてまわりました。
すこしづつ集まってこられました。ゆるゆるとお話し開始です。

小一時間の内に大勢お越しになりとても賑やかです。
お坊さんたちも本領発揮しています。
お話しているうちに、深刻な表情のなかにも皆さん笑顔が咲き始め…

ついに踊りがはじまりました!集会所は手拍子と掛け声に溢れています。
主催のお坊さんが「これは…初めてだな!」と感嘆していました。
素敵に愉快に、一差し舞ってくださいました。

外はこんな感じです。

ゆっくりお話して、そろそろ店仕舞いの時間。
名残を惜しんで、お家までご一緒しました。

みんなでパチリ。
いろんな方がお手伝いに来ています。 こぼれ話もありますが、また別の機会に。
皆さんと「文句」と「悶苦」をともにしながら、
素敵であたたかいひと時をご一緒させていただき、ありがとうございました。

ふりかえって、深くこころに残ったことがありました。
カフェのお知らせをしていた時のことです。
或るお宅を訪ねた際、中年の女性がでてこられたので、カフェのご案内をしたのですが、
「あたしはいかね」と言われました。
ジュースやケーキを宅配しましょうか?ともお尋ねしたのですが、
「いらね」と言われ、その場は終わりました。
でも、カフェへ戻る途中、その方の抑えた声の響きと 、
硬い表情が気になって、「いらないって言われれば、持って帰ればいいだけだから。」と思い、
再度ジュースとケーキを持って訪ねました。
すると、その女性は一呼吸おいて「ありがとう、うれしいよ」 と言って、
「じつは、あたし目もよくみえないし、ガンで身体が弱っているから、外にでられないし、大勢の中には行けないんだ」
「ほんとにひどい目にあって…なにもしたくないんだ…でも、ケーキありがとう。いただきます」
と涙ながらに話してくれました。
わたしもグッと言葉がのどに詰まってしまい、思わず手を差し出すと、強く握り返してくださり、
そのまま色々とお話しし、再会を約束して別れました。
厳しい中にも、ほとけさまのお導きを実感するお出遇いをいただいたことに深く感謝しています。
翌日は石巻市へ物資を届けに行きました。レトルト食品や飲み物です。

引き続き、多賀城市へ再訪しました。総務の福田さんと久しぶりの再会です。

多賀城市の復興は比較的順調で、避難所のほとんどの方が仮設住宅へ移ったそうです。
また、数十人残った方も、自宅再建の為留まっているとのことです。
物資も食品の受け入れは終了し、土のう袋や生石灰が中心となります。

七ヶ浜も再訪しました。道路等が寸断、破壊された箇所の復旧はまだまだ進んでいませんが、
公園の街路樹や花を植えなおしたり、瓦礫の撤去は進んでいる所もあります。
以前訪れた谷戸↓

現在

打ち上げられたコンテナーも

一部を除いて撤去されています。

問題は山積していますが、徐々に復興は進んでいます。
皆さん、また近いうちに参ります。よろしくお願いします。 合掌
南相馬市原町第一小学校避難所閉鎖
原町第一小学校が10月で再開されるため、石神第一小学校避難所と統合されるとのことです。
今週明けから順次引っ越しが開始され、最終日の今日は朝6時からそれぞれみなさん荷物をまとめ、市の職員さんがトラックで運んでの引っ越し作業となりました。



期間を通じて、最大で160名ほどの方がこの原町第一小学校で避難所生活を送っていました。
原町小学校避難所での最後の夜、「いま避難所の仲間で原小避難所お別れ会をしてるんだぁ」と電話をくれました。
石神小学校は原町小学校よりも建物が古く、手狭なので「できたら行きたくないんだよなぁ」と話す時田さん。

震災から半年を過ぎても仮設住宅が当たらず、避難所暮らしをされている方々がいる現状を鑑みるに、行政の対応も含めて、皆さんが落ち着いた生活を送れる日が早く迎えられるよう願わずにはいられません。立派なことなど何一つできない私たちですが、これからも寄りそいあゆんでまいります。
Mくん、またAKBの話ししようね。
秋季彼岸会と帰楽市(バザー)のお知らせ
祈り・絆・希望「ひまわりに誓う明日への集い」

福島県南相馬市萱浜区の八津夫初夫さんと有志が立ち上げたプロジェクト、復興ひまわり大作戦第2回目 祈り・絆・希望「ひまわりに誓う明日への集い」が開催に伴い、お手伝に参加させていただきました。震災後、百ケ日目の6月18日に多くの方々の手によって植えられたひまわりの開花を共に祝い、新たな第一歩へ踏み出そうと企画された今回はステージイベント、無料屋台、盆踊りなどなど盛りだくさん。
イベントの準備が当日の9時過ぎからとのことで、夜行バスで、東京駅から福島へ参りました。

南相馬市生活復興ボランティアセンターから派遣された全国各地のボランティアの方々が会場設営などでお手伝い。

まずは屋台のテント貼りから開始。組み立て方を教えていただきながらの初めてのテント貼り。スタッフの皆さんの手際よさにびっくり。短時間ですべてのテントが完成。

長野県佐久市の方々が大型バスで屋台出店されました。持参された立派な窯で蒸しトウモロコシの準備。
前日の夕方に収穫されたとうもろこしのお味は格別です。その他トマト、キュウリなどの野菜が皆さんに振舞われました。

午後3時開催に先立ち、海の方角へ向かい皆さんで黙祷。

開催の挨拶をされる、実行委員長の八津尾初夫さん。


私は八津尾さんの亡くなられた奥様のご友人や地元の方々によるうどんと、八津尾さんのご友人による10割手打ちそばブースをお手伝いしました。
振る舞われたうどんは、南相馬市産小麦100%の多珂うどん。つるつるしたのどこしと歯ごたえがとてもおいしくお変わり希望者が続出しました。

お一人で100人前もの蕎麦を打って皆さんに振舞われました。そば粉の新鮮な香りと風味で、信州そばの本場、佐久からお越しの方もその味に驚き舌鼓をうっていました。

その他、地元の方々による焼きそば、焼き鳥、神奈川県藤沢市青年会議所の方々による韓国風モツ煮込みなどなど飲食ブースも盛りだくさん。


午前中は雲空でしたが、午後には美しい青空が広がり、快晴となって開始早々から駐車スペースが足りなくなるほどに続々と多くの方々がお越しになられました。

ステージでは、南相馬市出身のシンガーソングライター、渡瀬あつ子さんによるライブや、原町女声合唱団によるうたと朗読などなど披露されました。力強い渡瀬さんの歌声は深く心に響き、すばらしいライブでした。

イベントの最後を飾るのは、慰霊鎮魂の盆踊り。
民謡の全国大会出場経験もある歌手である、八津尾さんの叔父様らによる相馬民謡盆踊りが始まりました。櫓は建築業を営む叔父様ご自身による手作り櫓です。この櫓は被災地の方々に盆踊りを届けたいとの思いから作られ、ご自身のトラックに積んで宮城県数か所の避難所をめぐり、盆踊りと民謡を届けました。ご自身も被災されているにも関わらず、精力的にご活動されている姿勢に頭がさがります。地元の相馬盆踊を地元の方々の見様見真似で踊りました。

閉会の挨拶では、八津尾さんから『6月18日に皆さんでまいた種が見事に花を咲かせ、開花したひまわり畑で再会しようと誓ったことが実現できたことをうれしく思っています。そして復興へ一歩一歩前進していきたい!』と宣言されました。
朝から一日中、駆け回りお忙しくされた八津尾さんもやっと一息、ビールでご一緒に乾杯しました。
帰楽院で募集させていただいたビール義援金と、先日開催いたしました帰楽市の収益でイベントのスタッフの方々にビールを差し入れいたしました。
被災された方々が一日でも早く穏やかな生活ができるようになることを、より一層願わずにはいられない一日でした。
復興プロジェクトはまだまだ継続中です。次回は秋にさつまいもの芋の収穫祭を開催予定です。
合掌