多賀城市の現状をお知らせいただきました。
貴重な現地の情報を皆様にお伝えしたいと申し出たところ、ご快諾いただきましたので以下にご紹介いたします。
(中略)…
現在、多賀城市内で避難しておられる方は1000人程度です。避難所は3ヵ所です。
みなさん、仮設住宅を待ち望んでおられますが、今日(5月3日)、第一陣の入居とな
りました。45戸です。
今後、来月上旬までに299戸の仮設住宅が完成する予定です。
仮設住宅への申込み件数が334件ということですので、建設戸数があと少し上積みさ
れれば希望者全員が入居できるところまできております。
全国の方々のご支援の賜物と、喜んでおります。
ライフラインはほぼ復旧済みです。
津波で浸水したお宅の片付けが進み、街が次第にきれいになってきています。
市役所が土日も休まずに窓口を開いていたのが平日だけの受付になったり、お店の営
業時間が延びるとともに商品が豊富になったり、鉄道が通常ダイヤで運行されたり、
私たちの生活はほぼ平常に戻っていると感じられます。
(反面、いわゆる「災害ゴミ」が大変です。集積所が東北本線北側の公園内などにあ
り、野球場や駐車場を埋め尽くす大量のゴミが置かれています。また災害ゴミの運搬
車が街中を走り回っていますので、外出時にはマスクが必需品です。)
ところで、市役所の仕事に余裕が出てきたのか、発信する情報がきめ細かくなってき
ました。
多賀城市のWebサイトに、必要な物が具体的に、必要度のランクも示して掲載される
ようになりました。従来は大雑把にしか書かれていなかったのでミスマッチが起きた
こともありました(避難所に、誰も持っていかない衣類が何箱も置かれていたのを見
たりしました)が、改善されています。
もしよろしければ、http://www.city.tagajo.miyagi.jp/saigai/bussi.html
をご覧いただければと思います。
私の住む町内でも仮設住宅が建設中でして、まもなく完成します。
町内会の仲間が百人単位で増えることになります。
私達「先住民」としては、新しい仲間に安心して住んでもらえる街にしたいものだと
考えております。(中略)…
わが家では「長野県塩尻市」の名が入った給水袋(ビニール製で背負える形)を大事
に保存しております。
3月中の断水の時には、同市のほか、広島県や山形県からも給水支援がに来てくれた
のでした。
また、都市ガスを使うたびに、それが新潟からパイプで送られていることを意識して
おります(仙台港近くのガス工場が大きく壊れてしまったため)。
ゴミ集積所には、「奈良市」と書かれたコンテナが置かれています。
駅前にある仮設のお風呂は、はるばる沖縄から来られた自衛隊の方々が運営していま
す。
連休中には、ボランティアさんが格段に多く来られました。
このほかにも到底枚挙しつくせないご支援を全国からいただいています。
多賀城市民の一人として、心から感謝しております。
多賀城市民さま、現地からの貴重な情報をお伝えいただきありがとうございます。
多賀城市民さまからは、全国から様々な支援をいただいていることに対して、
何よりも深い感謝の気持ちをお伝えしたいとの申し出をいただきました。
ここに重ねてお伝えいたします。
文中にご紹介くださった、多賀城市役所のWebサイトには早くから必要な物資が掲載されるなど支援の要望がわかりやすく記載されていたので、宮城から戻った後、当院も早速大型ブルーシート10枚等を送らせていただきました。
http://www.city.tagajo.miyagi.jp/saigai/sa-kihukin_kagyou.pdf
いのちに生かされて生きる同朋同行として、
はなれていてもわたしたちの心はいつもともにあります。
これからも一緒に歩ませていただきたいと思います。 合掌 院主&院守