南相馬小高の様子
2016年7月12日避難解除となった南相馬市小高区ですが、避難所でご縁をいただた松本さん、時田さんより解除から2か月の小高の様子をお伺いしました。
お二人とも小高区の住民でしたが、解除となっても小高には戻ってらっしゃらないとのことです。
時田さんは、再開している商店も少なく不便だということで、現在の仮設住宅が閉鎖となるまでは仮説住まいをされるとのことです。
また、松本さん宅は次に大きな地震が来たときには倒壊の恐れがあるので住宅の修繕か立て直おしが必要だが、お願いできる大工さんが数年待ちの状況だそうです。しかし、お父様はやはり住み慣れた家で暮らしたいと倒壊の危険を承知で戻られたそうです。
松本さんは鹿島の仮設住宅にお住まいですが、同仮設お仲間で小高には戻らずに鹿島に新居を構える方も多いそうです。
鹿島には原発から20キロ圏内の小高はじめ20キロ圏外で津波で家を失った方が新居を構え住んでらっしゃるそうですが、東京電力からの保証の有無という境遇の違いで、ご近所付き合いがうまくいかないということがあるそうです。
放射能や家屋の倒壊の問題だけでなく、保証の格差により被災された方の関係性が冷え込むという悲しい現状を伝えてくださいました。
一刻も早くあたたかい調和の回復を念じずにはいられません。 称名

運転再開となった常磐線の小高駅。

駅前からの商店街。商店は再開されておらず、人もほとんど見受けられないようです。

解除後に新しくできたスーパー。
生活に不自由なく暮らすことができる状況になることを願うばかりです。
震災から5年目を迎える南相馬へ
今回も地元の方々で行っている復興作業に参加させていただきました。
この日の作業は、津波の被害にあった農地の草刈り後の草の袋詰めです。

男性陣が草刈りをし、軽トラックで搬送。山積みになった草を1トンの袋にショベルカーで詰めます。
みなさん、手際よく袋をセットし、草を詰め終わったら袋を閉じ、ショベルカーで袋を保管場所へと移動させます。

農地の回復のために作業をしているけど、戻ってきてまた農業を希望する人は少ないとのこと。
農機具等は、政府から援助を受けられるとのことですが、10年は継続が必須とのことです。
「風評被害により作物を作っても売れないし、子供たちは避難先から戻ってこないし、年齢的にも10年続けられるかどうか…」
不安を訴える声が上がります。


集めた草を座布団にし休憩時間。「写真撮ってもマスクをしていて誰だかわかんないわよ~」と、
いつも和気あいあいと明るいみなさんです。
「震災の時の話もやっと笑いながら言えるようになったわ」と話す方も。
会のメンバーは約40名、そのうちの半数の方が新居を構えることができたそうです。
まだお引越しでない方も「うちは今月末よ」と、続々とみなさん新居の完成予定のうれしいご報告を伺いました。
昨年末に引っ越しされたYさんのお宅。

今回、新居を構えることができた嬉しい話をお聞かせいただいた一方で、
地方に避難した子供夫婦が戻ってくる予定はないため1人で新居を構えても...
と、仮設住宅暮らしの継続を望む高齢者の方もいらっしゃるそうです。
避難所でご縁をいただいた堀越さん親子が入居された、
原町駅近くに昨春完成した災害復興住宅にお訪ねしてきました。

仮設住宅から引っ越してきて落ち着きはしたものの、仮設住宅暮らしの時とは違い、
隣近所の付き合いがまったくなく、誰が住んでいるかもわからい不安な状況だそうですが、
エレベーターなどで会った方には極力声をかけ、コミュニケーションを取るようにされてるそうです。
小高にお住まいだった堀越さん、避難解除となっても商店もなく、病院もないため小高には帰る予定がないそうです。
「避難所で初めてお逢いした時に”生きているのがつらい”と言っていましたが、今は、”生きててよかった”と思えるようになりました」と、90歳を迎えたお父様、苦難を乗り越えて力強く歩まれています。

会のリーダー、宝玉さん、八津尾さんらと福島県を代表する地鶏、川俣軍鶏をいただきました。
震災の特集番組を見ないでおこうと思いながらつい見てしまい、辛い思いを思い出してしまうと八津尾さん。
やはり震災時のお話には涙が出てきます。

積み上げられた除染廃棄物。
除染作業は進んではいるものの地元の方は、あの黒い袋を見るたびに
「いつなくなるんだろう・・・」と、
まだまだ先がみえない状況に不安を隠しきれません。
除染作業等で全国各地から大勢の作業員の方々が南相馬に移住され、
そんな中で暴行事件の勃発など、町の治安が悪くなったとのお話もお伺いしました。

津波の被害にあった海岸沿い、防波堤の工事が進めれています。
震災後5年、町は復興へと着実に向かってはいますが、
只々、みなさんが安心して生活できる環境に戻ることができるよう願わずにはおれません。称名
東日本大震災追悼法要のご案内。
南相馬1日BARイベント+お坊さん 開催報告
、ならびに日本ホテルバーメンズ協会 西関東支部主催の1日BARイベントの開催報告です。
今年も昨年に引き続き、牛越応急仮設住宅、小池原畑仮説住宅の2ヶ所の仮設集会所で開催となりました。
バーテンダーさん15名は、お店の営業後、朝6時に横浜を出られバスで南相馬にいらっしゃいました。
一睡もせず本当にお疲れ様です。
常磐道が開通したため例年よりは1時間以上早く到着されました。
今年は、院主が法務のため、坊守のみの参加となり小池原畑仮設に参加させていただきました。
集会所に到着後、手早く会場準備をされ、あっという間に集会所がバーに変身。
ご参加の皆さんとても楽しみにしてくださっていたとのことで大勢の方々がご参加いただきました。
「スナックでは飲むけれど、こんなおしゃれなカクテルを飲むなんて初めて。震災から4年、不便な仮説住宅での暮らしだけど震災が なければ、こんなカクテルをいただくこともなかったわ、と何事も前向きに考えて生きていかなきゃ」と力強く語ってらっしゃいました。
また、アルコールを飲まれない方も「ジュースなのに、バーテンダーさんが作ってくださるとまるで別物だわぁ」と、
開始後早々に盛り上がりました。


復興会でお世話になっている方々も駆けつけてくださいました。

世界チャンピオン、山田高史さんのご登場!シェイカーを振る姿にみなさん大注目。
第一回目の寺内仮設でご参加された方が、山田さんがまた来てくださるなんてと30分も歩いて駆けつけてくださいました。
歩いて汗をかいた後の一杯のカクテル「最高だー」と。

初めてシャカーを振ってカクテル作りに挑戦。

今年もみなさんにお楽しみいただけた1日バーイベントでした。
自治会長さんはじめ、みなさまにはお世話になりました。
バーテンダーのみなさんは、翌日横浜に戻り夕方には開店されるとのこと、
何時もながらタイトでハードなスケジュールでこの活動を続けていらっしゃることに
心から敬意を表さずにはおれません。 大変お疲れさまでした。
南相馬1日BARイベント 今年も開催です
今年で第5回目となる南相馬1日BARイベントが開催されます。
主催は日本バーテンダー協会 神奈川県本部 横浜支部、ならびに日本ホテルバーメンズ協会 西関東支部のバーテンダーの方々です。
この度は、2011年世界カクテル大会にてチャンピオンに輝いた山田高史さんが再び参加され、世界一となったカクテルを振る舞われます。
当院もイベント開催あたり微力ながらアレンジ・傾聴等お手伝いさせていただいております。
素敵な催しです!皆さんご縁が調われましたら是非お越しください!
【日時】2015年4月19日(日)15:00~17:00 (入場無料)
*ビンゴゲーム景品あり!
【会場】 (2か所で開催)① 南相馬市 牛越応急仮設住宅集会場
(住所) 福島県 南相馬市 原町区 牛越糀屋1
② 南相馬市 小池原畑第二応急仮設住宅集会所
(住所) 福島県 南相馬市 鹿島区 小池原畑726
